全体の2割を占める米の価格が下落し産出額が12%減ったことが響いた。米価は14年産も下落傾向で、同年の総産出額にも影響しそ
うだ。また政府は農業・農村全体の所得を10年間で倍増させる目標を掲げる。付加価値向上などを重視するが、基礎となる農業生産の
引き上げが欠かせず重要な課題になりそうだ。
総産出額の構成比は畜産32.0%、野菜26.6%、米21.0%。米は1兆7807億円で、畜産は前年に比べて4.7%増の2兆
7092億円、野菜は同2.9%増の2兆2533億円。畜産では特に、牛肉の消費が回復傾向にあることや、豚肉が円安による輸入減
少で価格が上昇したことなどを反映し、肉牛、豚、鶏の増加が目立った。
総産出額は減少傾向だ。過去30年で最も高かったのは1985年の11兆6295億円。米の割合は当時3割を超えていたが、近年は
約2割に落ち込み位置付けが低下。代わって畜産の比重が高まった。13年も米以外は増加したが、米の大幅な減少分をカバーしきれな
かった。過去5年間を見ても、米価の変動が全体の総産出額を増減させる主な要因になっている。
都道府県別で上位3位までは北海道1兆705億円、茨城4356億円、千葉4141億円。
生産農業所得は2兆9412億円で前年に比べて0.4%減少した。産出額が減少したのに加え、燃油・飼料価格の高騰が影響した。総
産出額は、品目ごとに生産数量と販売価格を掛け合わせたものの合計。生産農業所得は、農業総産出額から減価償却費などの物的経費を
引き、補助金などを加えた金額を表す。
・米依存度で明暗 都道府県別農業産出額
農水省が公表した都道府県別の農業産出額によると、トップ5は前年と変わらなかった。米価下落を背景に米への依存度が高いところは
苦戦が目立った一方、米以外の品目もバランス良く農業生産が盛んな所は堅調で、明暗が分かれた。
トップ5は北海道、茨城、千葉、鹿児島、熊本の順で、過去4年間順位に変動はない。宮崎が前回7位から6位に順位を上げ、トップ5
入りをうかがう。青森は10位から8位に上昇した。
上位を守る5道県に共通するのが米以外にも畜産や野菜、果実など幅広い品目が盛んな点だ。これらが米の落ち込みを補う形で産出額を
伸ばし、今回も1位の北海道は前年より169億円、2位の茨城も75億円増えた。
一方、米への依存度が高い所は苦戦が目立つ。米どころの新潟は順位を一つ落として10位になり、産出額も104億円減。秋田も順位
を一つ落として20位になり、産出額も161億円減らした。
品目別でトップ5を見ると、米は新潟が首位を守るなど順位に変動はなかった。野菜は茨城が千葉を、果実は山形が和歌山を追い越した
。
肉用牛は2017年に全国和牛能力共進会を控える宮城が一つ順位を上げてトップ5入りを果たした。生乳は群馬が千葉を抜き、豚の順
位は前年と同じだった。
http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=31304
同情の余地なし。
額が大事なら自給率も金額ベースで考えるべきだ
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