日本農業新聞
酪農家の減少に歯止めがかからない。2018年度の戸数は、全国で1万5700戸と10年ほどで約1万戸が廃業した。相次ぐ国内市場開放による将来不安や、高騰する設備更新費用などが引き金となり、苦渋の決断を強いられている。生乳生産量の5割強を担う北海道は、農家戸数減を規模拡大により補い、生産基盤を何とか維持する。戸数減を食い止め維持・発展させるには、後継者や担い手の営農意欲を高める対策が急務だ。
市町村で全国一の生乳生産量を誇る北海道別海町。乳牛170頭を飼う山賀秀一さん(38)は今春、牛舎や設備を新設し、規模拡大した。2年ほどで更新前の2倍超の270頭にする目標だ。
きっかけは老朽化。祖父の代から50年近く使った牛舎は、限界を迎えていた。深刻な人手不足の中、省力化も課題だった。夫婦二人で管理できるよう、フリーストール牛舎を建て、搾乳ロボットを導入した。
畜産クラスター事業を活用したが、それでも資材費や建設コストの高騰により、自己負担額は2億円を超えた。25年ほどかけて返済する計画だ。山賀さんは「投資額は膨大で、軌道に乗るまで不安は尽きない。離農するか、莫大な負債を抱えて投資をするか、選択を迫られている中小規模の酪農家は多い」と訴える。
酪農王国といわれる同町でも、離農に歯止めがかからない。同町によると、18年の搾乳戸数は663戸で、毎年20戸ほど減少。一方、生乳生産量は、過去10年ほど46万~48万トン台の水準を維持する。1戸当たりの頭数増で、離農者の減少分をカバーする状況だ。
地域経済直結 中小酪農守れ
日欧経済連携協定(EPA)や、米国を除く11カ国による環太平洋連携協定(TPP11)などの交渉合意は、将来の大きな不安だ。酪農が農業産出額の9割以上を占める専業地帯なだけに、戸数減は、地域経済に直結。酪農だけの問題ではない。
地元のJA道東あさひは「生乳生産を支えているのは、中小規模の酪農家。生産意欲を高めて酪農を続けられるよう、乳価の安定や恒常的で柔軟な支援施策が必要だ」(営農部)と強調する。
北海道地震後に発生した大規模停電(ブラックアウト)は大きな教訓を残した。根室地方の生乳廃棄量は約5500トンに上った。災害リスクの見直しが急務の課題だ。
JAは地震後、酪農家への発電機導入経費の助成を決定。これまでにJA分だけで100戸以上から申し込みがあった。発電機の普及率は現時点で6割以上になる見込み。コストの問題も浮上する。(川崎勇)
http://news.livedoor.com/lite/article_detail/15597789/
TPP始まればバターやチーズの安く安定して買えるようになるらしいから早く始まってほしい
色々しがらみとかあって難しい。
低価格帯のものでも、米5kg1800円、牛乳1L180円、キャベツ1玉180円、
牛肉100g180円、豚肉120円、鶏肉100円くらいはしないと農家もたまらんだろうね。
牛乳も保存用器で清涼飲料と同じ様に販売すれば壊滅しそう
輸入品は安くなる。
代わりに国産のはブランド化して高価格路線一直線
地震の影響とクリスマスとバレンタインにむけてバターにまわさんといけないから
バター加工用の生乳が少ないんでしょ
牛乳向けが多い
生乳って用途別に出荷価格が決まってるんだよ
一番高いのが牛乳向けでチーズやバター向けの生乳は牛乳向けより安い
酪農家もそりゃあ安いバター向けより高く売れる牛乳向けに生乳を出荷したいからバターに回る生乳が少なくなる
そんでニュージーランドから関税なし輸入枠なしにしてどんどんバターやチーズ輸入したらいいじゃん
そしたら牛乳が不足する
生乳は腐るから作ったら必ず加工して売らなければならない
全部牛乳にしたら一番高く売れるけど、需要と供給のバランスが完全に一致することはない
そのために牛乳に出来なかった生乳が出たらバターにして保存出来るようにする
仮にバターが海外から安い価格でバンバン入ってくると価格の調整機能が失われ生乳の生産がギャンブルとなる
0 件のコメント :
コメントを投稿